無題 |
布村 伊 |
2014/10/7(火) 23:30:54 No.20141010221638 |
九州や沖縄で咲くサツマイモの花が咲きました。アサガオもサツマイモもヒルガオ科。アサガオにサツマイモを接ぎ木して、関東でも霜の前に花が咲きました。
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1. 唐沢孝一 2014/10/8(水) 06:03:59 No.20141010221638-1
「サツマイモの花」って、関東では普通は観察できませんが、「アサガオに接ぎ木」するとこのように花を付けるとは知りませんでした。
質問です。
@だれでも簡単にできることでしょうか。それとも、布村さんのような専門的知識がないと難しいことでしょうか・・・?
A種はできますか?
2. 布村 伊 2014/10/8(水) 09:04:03 No.20141010221638-2
「アサガオ サツマイモ 接ぎ木」で検索できます。
@接ぎ木後の養生(少量ならポリ袋密閉、7日前後、25℃・夏場の室内など)から馴化だけが気を使います。 比較的簡単だと思います。
Aサツマイモの交配、種を取って品種改良に利用しています。
http://www.takii.co.jp/flower/bn/pdf/201311_47.pdf
http://mg.biology.kyushu-u.ac.jp/physiology/p13/p13-2-1.html
3. 唐沢孝一 2014/10/8(水) 17:03:51 No.20141010221638-3
有難うございました。
接ぎ木についてのpdf資料、とてもわかりやすく、勉強になりました。サツマイモが短日植物であることは知ってましたが、「短日+温暖な温度条件」が必要だったんですね。「接ぎ木」の技法はメロンやキュウリにも応用されており、目から鱗の世界です。
4. 布村 伊 2014/10/8(水) 23:33:15 No.20141010221638-4
接ぎ木について、少し補足しておきます。
ワルナスビ台木+トマト穂木では、台木の根で作られたアルカロイドがトマト果実に移行して危険です。
唐辛子台木+ピーマン穂木では、辛味成分は胎座で作られるのでピーマンは辛くなりません。
アレチウリ台木+キュウリ穂木では、サツマイモネコブセンチュウの被害なく栽培できます。
カボチャ台木+メロン穂木は、低温期でも肥大の良い果実が収穫できましたが、食味、肉質は良くありません。初物好きの日本人には、早く出荷すれば高値のこともありましたが、果物としてのメロンは品質が重視されるようになり、病気に強いメロンを台木にして、品質の良いメロンを穂木にして、食味、肉質の良いメロンが収穫されるようになりました。
5. 布村 伊 2014/10/9(木) 00:03:37 No.20141010221638-5
接ぎ木雑種
ミチュウリン農法、ヤロビ農法、ルイセンコ論争などありましたが、わが国でも接ぎ木雑種ができています。台木の遺伝子が、穂木に移行して、採れた種子が雑種になっています。もしかすると、ウイルス感染して、そのウイルスがベクターになったのかもしれません。
千葉県農業試験場のトマト、東京農工大のピートン(唐辛子台木+ピーマン穂木)で接ぎ木雑種ができています。ピートンのF2は、メンデルの分離比になっています。
6. 唐沢孝一 2014/10/10(金) 22:16:38 No.20141010221638-7
ルイセンコ論争など、久しぶりに懐かしい用語に触れました。それにしても、「接ぎ木」は、新しい世界を切り拓いているようで興味深いです。有難うございました。
「おやっ?」と思ったのは「アレチウリ台木+キュウリ穂木」の事例です。アレチウリは、野外では外来生物として駆除の対象にされ悪者扱いされていますが、こんな応用例があるんですね。ちょっと救われました。(もっとも、自然観察大学の観察会では、嫌われ者扱いではなく、蔓のからまり具合を知る観察対象になっていますが・・・)。
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