フィールドエッセイ 20110回 「道志川流域のカワガラス」 
唐沢孝一 2024/3/25(月) 10:53:07 No.20240326090429
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3月11日に道志川流域でカワガラスを観察しました。河川という特殊な環境で、採餌し、繁殖するカワガラスは、とても地味な鳥にみえますが、不思議な魅力が感じられてなりません。

■第2110回 「道志川流域〜繁殖中のカワガラスを観察しました」 (朝比奈邦路さんガイド)
■第2109回 「ペンショの餌台に飛来する野鳥を楽しみました・・・」(山中湖の野鳥)
■第2108回 「雪の山中湖で、鳥をさがしました・・・」(山中湖の野鳥)

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1.  唐沢孝一     2024/3/25(月) 12:34:39 No.20240326090429-1
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  朝比奈さんの了解をいただきましたので、写真を2点、掲載させていただきます。私どもが、なかなか見られない貴重な写真であり、河川の環境を理解する上でも欠かせないものかと思います。

カワガラスが繁殖している道志ダムですが、一昨年の洪水のときにダムの水を放流したとき、ダムの上から下流方向を撮影した写真だそうです。ものすごい濁流が渓谷に流れているようすが分かります。2回目の繁殖中だったが、採餌できなくなり繁殖は失敗したそうです。3月11日に私が撮影した写真と比較してみてください。
  朝比奈さん、補足がありましたら宜しくお願いします。

1点目の写真「洪水で放水した道志ダム」(2022年5月27日、朝比奈邦路氏撮影)


2.  唐沢孝一     2024/3/25(月) 18:58:01 No.20240326090429-2
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2点目の写真「平常時の道志ダム」(2024年3月11日、唐沢孝一撮影)


3.  朝比奈邦路     2024/3/25(月) 20:59:01 No.20240326090429-3
2022年の同じ場所でのカワガラスの繁殖失敗について、補足説明させていただきます。

 カワガラスが巣内の雛に給餌できなくなった理由は、巣があるゲートが、放水開門で上がってしまった為、親が巣に入れなくなってしまった為です。
 「雛のいるツバメの巣が、車庫のシャッターを24時間以上閉められてしまった為、親鳥が給餌出来なくなり、巣の雛が餓死してしまった。」と同じようなことが、カワガラスの巣にも起こってしまったのです。

 この日(2022年5月27日)は、道志ダム付近のアメダス観測地点で、24時間雨量80mm前後の降水があり、道志ダムの貯水能力が、積年の土砂堆積によりほとんど無いこともあり、ゲート放水となってしまいました。こちらの計算では、あと2〜3日で巣立ちのところでしたから、残念な結末でした。

 今回の繁殖も、3月12日に付近で約50mmの降水量があり、ゲート放水寸前までダムの水位が上昇していて、「ギリギリセーフ」といったところでした。


 


4.  朝比奈邦路     2024/3/25(月) 21:22:25 No.20240326090429-4
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昨年4月、雛の巣立ち後に撮影した、巣の写真がありましたので、掲載します。黄〇の場所が巣のある位置で、ゲートが開門されると、巣がコンクリート内に格納されてしまい、放流水爆を突破しても、親鳥は雛に給餌出来ません。


5.  唐沢孝一     2024/3/26(火) 09:04:29 No.20240326090429-5
朝比奈さん、詳しい補足をしていただき、有難うございました。放水時の状況がとてもよく分かりました。改めて、河川での繁殖の難しさを知ると同時に、カワガラスという鳥の特殊性のもつ魅力にはまりそうです。


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