フィールドエッセイ「旅と自然の心象スケッチ」 第1756回


「迎春 2020」
「前向きに生きたい」 目標です。



令和2(2020) 年正月

皆様のご多幸とご健康をお祈りいたします。
本年もどうぞ宜しくお願いします。


令和2年、偶然とは言え
いろんな数字が揃いに揃ってしまいました。
たまたま今年は77歳、喜寿を迎え、同時に結婚50年、金婚の年となりました。
よくもまあここまで、半世紀も・・・、と思いますが
過ぎてみれば昨日のことのような・・・
人生とはこんなものだった・・・
感慨深いものが
あります。

二人の息子たちも独立し
長男一家4名は、冬休みを利用してアフリカのナイバシャ湖あたりでアフリカゾウやトムソンガゼルなどを見ていることでしょう。
次男一家4名は、嫁さんの実家に帰省。どこかの温泉にでも出かけていることと思います。
私ども老夫婦、炬燵にもぐりこんでミカンを食べながら
いただいた年賀状を拝見しつつ
穏やかな新年を迎える
こととなりました。


地元の諏訪神社に初詣


チャイニーズホーリー
初詣の帰りに民家の玄関先で見つけました。
果実をヒヨドリがついばんだ痕が
ありました。


1月3日(金)
どうしても必要な写真が1枚ありました。
新橋の浜離宮恩賜庭園に出かけました・・・放鷹術の実演です。
3月出版予定の拙著『身近な鳥のすごい食生活』
鷹狩りでの「鈴」を腰につけているオオタカの写真が
どうしても必要になりました。
写真はうまく撮れました。
「鈴」だけでなく、最近は
GPSを取り付けて
いることを知り
ました。


オオタカを放つ女性の鷹匠


生きたハトを、空中で見事に捕らえたオオタカ

しかし、めでたいはずの正月ですが、しかし、
お目出度いことばかり・・・、という訳にはいきません、それがこの世というものです。
大学時代の山岳部の先輩、長野県飯田氏のSさん他界、80歳でした。

小生が入部した昭和37年の春山で猛吹雪の白馬岳3合尾根の岩場から落下
ザイルを組んでいたGさんは死亡・・・、長い間Gさんの骨の一部を
長野県のお寺にあずけて供養し、ようやく昨年にその責を
終えるにあたり、住職へのお礼をしたいので
という寄付の呼びかけがありました・・・
住職へのお礼を済ませ
その直後の他界
でした。

猛吹雪の中でビバークし
視界のきかない3合尾根の山頂直下からの落下
アンザイレンした二人を巻き込み、Gさんを他界させてしまった・・・・
その十字架をずっと背負っての約60年・・・・
その重みからようやく開放されたのでは
ないでしょうか・・・

さらに12月、前橋からの訃報が届きました。
高校時代の前橋の下宿先のオバさん、Mさんの他界、102歳でした。
「天寿を真っ当しての永眠・・・」 とありました。
ご冥福をお祈りする他ありません。

さらに加えて
群馬の実家で不幸があり、1月7日、8日に、お通夜、告別式・・・
1月8日に予定していた観察会は急遽キャンセル
1月9日、木鳥会の観察会が今年最初の
観察会となりました。

1月9日.日比谷公園
何回も出かけたことのある都心の公園・・・、
心字池にも、雲形池にも水鳥も、カワセミの姿もありません。
そこでちょっと見方を変えて、樹木のネームプレートをそっとひっくり返してみました。
何と、何と、越冬中のイモリが出てきました・・・、それだけでは驚きません、が
その数何と7匹、集団で越冬していたのでした。


集団越冬中のヤモリ
写真では見づらいのですが・・・、何匹も集まっての越冬です。


さらにカヤノキのネームプレートでは
孵化したヤモリの卵を2個発見。こんなところで産卵し子孫をふやしているんですね。


ヤモリの卵の殻を発見

その後に皇居のお濠へと移動
凱旋濠では7~8羽のヨシガモの群れ、カイツブリ、カワウ、オカヨシガモなどを観察。
順光で緑色に輝く雄のヨシガモの頭部の羽毛は見事でした。


美しいヨシゴイの雄

今年も、年間40回以上の観察会を予定
各地の、季節ごとの自然観察を楽しみたいと思います。
そして、何があろうと、なかろうと、
「前向きに生きる」ということ
これを目標に掲げ
ました。

どうぞよろしくお願いします。



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